認知症の母
コロナの為もう、2カ月ほど母の施設を訪ねることをしなかった。先日母は2回目のワクチンを打って、5日くらいたったので抗体もできただろうからと思い、やっと行ってきた。行けば施設の人が待ちわびておられましたよと声をかけてくださった。
母は元気そうだった。私がいけない間3通ほど手紙が来ていた。あれがない、これもない、前の家から持ってきてほしい。毎回ほしいものが増えていった。私はちょっとイライラしていた。生活するのに特に必要ではないと思うものが多かったから。イライラしている時に行くときつく言いそうだったから、少し落ち着いて考えてみた。こんな時施設に入っている事で母と距離がある事が幸いする。同居なら即、そんなのいらないでしょと言っていたと思うので。
施設で朝、昼、晩とご飯を作ってもらい、お風呂も入れてもらい、ヘルパーさんに掃除や買い物も行ってもらえる。何も不自由がないのに、なぜか、一人で暮らしていた時の事ばかり考えるそうだ。でも、何も不自由がないが自分ですることもない。施設の外には一人でいけない。私なら閉塞感半端ないと思う。
母は軽い認知症で聞いたことは忘れるし、一つの事をなにかしてほしいと思ったらそればっかり言う。ただ、その事について気が済めばよしとなるので、まあ、そのくらいなら人に迷惑かけることもないし、今の自分の状態を悪いとは意識していないようなのでよかったと思う。どこへも行けないからほしいものを持ってきてほしい、というくらいはしょうがないと思った。
94歳、あとどのくらい生きていてくれるかわからないが、私も一時のイライラをぶつけることだけはしないでおこうと思った。そのことで後で後悔したくない、と思う。



